地方百貨店を研究する意義

博士後期課程に進ませて頂いてから3年経っても、論文が書けていません。

これまで、百貨店の活性化がきっと町を活性化することに繋がると考えてきました。

しかし、毎年のように地方百貨店が次々と閉店し続けていくのを見るにつけ、地方の百貨店を活性化させる意義を見出せずにいました。

しかし、先日郊外型の有名な店舗を訪れた際に、今はこの店舗は絶好調だけれど、かつて百貨店が隆盛を極め、その後は衰退していったように、必ず売り上げが落ちてくる日がやって来る。

その時に、百貨店の研究がきっと役立つ時がやって来る。そう思えるようになってきました。

百貨店各社が、百貨店のビジネスモデルをこのまま続けるのか、それともビジネスの形態を変えて、新たなビジネスに転換するのかは、各社それぞれの選択になるとは思いますが、私はこれまでの歴史を振り返ると、後者になるのだろうと考えます。

今後、日本で人口増加が見込まれるのは、47都道府県の内たった7県と予想されています。

つまり、全国の8割以上で人口が減少することが予想されています。

人口は経済を動かす大きな要因の一つです。人口が減るということは、経済が縮小することが予想されます。

地方都市の定義を、大都市でないとし、経済力が比較的弱い地域とするなら、全国の約8割が地方都市と言えると考えられます。

地方都市の百貨店を研究するということは、衰退していく地域を研究することに繋がると考えます。

地方都市で苦しんでいるのは百貨店のみならず、地方都市の鉄道や地方のTV局やラジオ局、地方の中学、高校、大学などの機関があります。

共通している課題は、人材の確保です。それも良い人材です。

衰退していく地方都市の百貨店を研究することは、今後、人口が減少していく地方都市経済を研究することに繋がる事と考えられます。

私の恩師は、経済学は町の医学であると仰られています。もし地方都市の百貨店を活性化することができるのなら、地方の経済をも活性化することが可能かもしれません。

この仮説が支持されるかどうかは未知数ですが、研究する価値はあるのだと思えることができるようになりました。

これを道筋に論文を書いていこうと思います。

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