地方都市にある百貨店は、毎年どこかが閉店しているくらい、良い話を聞きません。人口が少ないため、売上高も相対的に低くなり、本社から見れば、投資に当たる物件とはなりにくいのでしょう。
そうした中、神戸市須磨区にある大丸須磨店さん内に、図書館が併設されているというので訪れてきました。


神戸市営地下鉄 名谷(みょうだに)駅前に、大丸須磨店をはじめダイエーやマクドナルド、無印などが入居しているショッピングセンター群に加え須磨区役所北須磨支所が並んでいます。


これらのエリアは、もともと神戸市が行う「リノベーション・神戸」の一環として神戸市北西部の垂水、西新中央エリアの駅前において再開発されてきました。
その際、ちょうど開業40年を迎えた大丸須磨店がリニューアルを行うにあたり、人口減少を食い止めたい神戸市と集客を求める大丸との間で、話がまとまり誘致に至ったとのことでした。
神戸市の人口は、平成23年の154万人をピークに年々減少を続け、令和5年度には、とうとう150万人を切ってしまいました。
産経新聞オンライン記事より
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また、大丸のみならず、百貨店業界も年々売上高は減少を続け、特に地方都市の百貨店は、存続を続けることが困難な状況となっています。
これまで、百貨店は小売の雄と言われてきたこともありましたが、現在では、インターネットショッピングなど新しい商業形態の前では、そのビジネススタイルを続ける限り、永続的な商売は難しくなってきています。
そうした中、百貨店内に図書館の導入という手法は、百貨店に新たな価値を創造できるのではと思われました。
この名谷駅前にあるショッピングセンター群前には、芝生が敷かれ、子供たちがお母さんたちと一緒に遊ぶ光景も見られました。

名谷駅は、神戸市営地下鉄の駅では4番目に多い約4万5千人の乗降客数があるそうです。
神戸新聞オンラインより

百貨店に限らず、これからの商店はモノを売買するだけでは成り立っていかず、いかに新たな価値を創ることができるかが鍵となっていくと考えられます。
子供との触れ合いのできる場所の提供や、図書館の併設はその一例だと思います。
活性化に悩む店舗にとって、一つの解になると考えます。
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