今日は、大阪市住之江区にある大学の同期の方が営んでいる会社をアポなしで訪ねてみました。
あいにく、お留守でしたが、たまたまその会社の前の道がかつての紀州街道でした。
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その紀州街道は、今は、地元の商店街である安立(あんりゅう)商店街の一部となっていました。
安立商店街は縦に走っている南海電鉄と阪堺電車の間に位置する商店街で、HPによれば江戸時代から続いており、現在も町の名家の方が守って頂いているとのことです。
商店街をぶらぶら歩いていると、旧家の家がところ所にあり、江戸時代の名残を感じさせてくれました。
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古い街並みの中に、リノベーションされたおしゃれなピザ屋さんや地元の電気店やスーパーもあり、比較的賑わい感がありました。
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そして、同期の方が営む会社の前にレトロな喫茶店があったので、入ってみることにしました。
その喫茶店は、現在ではあまり見かけなくなったいわゆる昔ながらの喫茶店で、ノスタルジー感が満載でした。
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ドーナツとコーヒーセットを注文すると、お茶受けにキャンディ菓子までついてきて、まさに純喫茶といった感じでした。
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ドーナツも温めて出してくれていて、店主の気遣いが感じられました。
お支払いの際に、温かいドーナツが美味しかった旨をお伝えしたところ、話がはずみ、お店を50年されていることや、安立商店街の歴史について教えて頂きました。
かつてはお店の前から住吉大社まで、だんじりが走り、その家々の前に白いしめ縄が飾られていたとのことでした。
このしめ縄、住吉大社への敬意を表しているそうです。
何気なく入った喫茶店でしたが、お店や町の歴史を教えて頂くことができて、これこそが商店街の魅力の一つだと実感できました。
同期の方は、会社、大学ともVRの研究をされており、紀州街道をはさんでレトロな喫茶店と旧家をリノベーションしたVR研究拠点が立地しているという新旧取り混ぜたなんだかよく分からない街を体験することができました。
彼の会社のHPから拝借しました。
https://genki-1.com/2022/11/08/本店新オフィスをオープンしました/
喫茶店隣にも、老舗のお蕎麦さんがあり、喫茶店のマスターのお兄さんがされているとのことでした。
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商店街が抱えている問題の一つに後継者と高齢化があります。喫茶店もマスターの代で終わりかもとのことでした。
新しいおしゃれなカフェも良いのですが、町を長年見てきた歴史のある喫茶店もなんとか生き残って欲しいものです。
いかにして、代をつなげていくのか、京都や銀座の老舗のノウハウを参考にできればと思います。
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