人口減少を前提とした街づくり

社会人大学

今日は、和歌山城ホールで開かれたセミナーに参加してきました。

日本生命和歌山支社様主催による『どうなる和歌山の地方創生』と題して

フリーアナウンサーの川田裕美さん司会のもと、和歌山大学の足立基浩先生とニッセイ基礎研究所の小口裕さんによるこれからの和歌山の目指していく方向が議論されました。

セミナー前半では、小口さんによる地方創生の現状と課題の説明がなされ、コロナ前の2015年と比較して、約280万人の人口が減少し、かつ若者と女性の都市部への流入が顕著であることがデータとともに示されました。

足立先生からは和歌山の特性が示され、カラオケの利用率や牛肉、海老の消費量の高さが全国的に上位に上がっていることをご説明頂きました。

川田さんからは、都内でのご自身の子育て体験から、子どもの遊具であるブランコなどを大勢の人が利用するために、長時間待つ必要がある現状を話されていました。

日本全体では、人口減少が進行しているのに、地域によっては特に都会では、過密な人口流入というアンバランスな人口形態の実情を理解することができました。

小口さんからは、和歌山の創生には五つの視点が必要と題され、ウェルビーイングを軸に、favtownという概念のもと

1、若者が出て行ってもつながる仕組み

2、高齢者が支えあう仕組み

3、関係人口が地域を回す仕組み

4、回遊を伸ばし、消費とつなぐ仕組み

5、観光と健康で稼ぐ仕組み

が提言なされました。

特に和歌山の強みとしてserenityとして

穏やかさを挙げられていました。

確かに、大阪、京都、神戸と比べると活気さは小さいですが、その分、穏やかに過ごせる安寧さは、和歌山の強みであることは実感できます。

今後の人口減少の中、拡大ではなく、いかに持続していくかという視点は重要ですし、そのためには地域の価値(強み)を見つけていく新たな視点の必要性を学ぶことができました。

セミナーの最後に大学のゼミ生への質問がなされましたが、大勢の聴衆の方がおられる中、堂々とした発表をされていました。

後に、本人に聞いたところ足が震えたとのことでした。

街の活性化は行政や企業に任せっきりにするのではなく、楽しみながら個々の関係者が参加していくことが重要であることも学ぶことができました。

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