先日、大学生のゼミに参加させて頂く機会を得ました。
ゼミでは、星野リゾートの大阪市新今宮出店について二つの班に分かれて議論されていました。
私も男子グループに参加させてもらい、他の学生の意見を聞くことができました。
新今宮へ出店して成功するかどうか、なぜ出店したのかどうかなどを話し合いました。
結果的には、成功しないとの結論になりましたが、ここでは結論がどうであるかということより、きちんと自分の頭で考えることが重要であるのだと思います。
別の学生は、アメリカのラスベガスのカジノを例に挙げて、危険と言われているラスベガスでも、やはり興味のある人はきっと行くだろうと言っていました。
社長の星野さんは、新聞やHP等で、新今宮へ行くことで得られる体験を重要視していることをおっしゃっていました。
確かに、大阪の新世界や難波などの地域は、他では体験できにくい独特の地域性を持っていると思います。
好き嫌いは別にして、オリジナリティが際立っているとも思います。
日本第二の都市と言われる梅田地域も、かつては湿地帯で墓地などもあり埋田と書かれたほど、人があまり寄り付かない場所でした。
1874年、(明治7年)に明治政府により大阪ー神戸間が開通し、1910年、(明治43年)に現在の阪急梅田駅が開業したころは、まだまだ開発途中の街並みのようでした。
当時、現在の梅田を想像出来た人はどれほどいたでしょうか。
阪急電鉄の小林一三が梅田で開発に着手してから、約100年以上かかっています。
梅田のようにかつて何もない湿地帯を100年以上かけて開発するリスクと、新今宮のように少し危ないかもしれないけれど、すでにある程度開発され、人口もそれなりにある場所に投資するのでは、どちらが成功する確率が高いか。
星野さんは、新今宮という街をリノベーションしようとしているのではないかと思います。星野リゾートの最高級ブランドであるOMO7を出店させたのは、その決意の表れではないかと思います。
東急の渋谷、西武の池袋、阪急の梅田など民間企業による都市開発を見て、星野さんは新今宮を自社のランドマークにしたいのではないかとも考えます。
以上は私の推測に過ぎないので、間違っているかも知れません。
でも、もし星野リゾートが新今宮をより快適で魅力的な街に変えてくれるなら、ありがたいし、きっと歴史に残る企業になると思います。
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