池田市に呉服神社があると聞いていたので、訪れてきました。
呉服は『くれは』と読み、中国の呉の国で織られた絹製品の着物を呉服と呼んでいたそうです。
今でも、服飾関係者の方々は参拝に訪れていらっしゃるそうです。
呉服店といえば、百貨店の祖業の一つでもあるので、一度は参拝に寄せて頂きたかったので、ようやく念願が叶いました。
呉服神社は阪急宝塚線で大阪梅田から5駅目の池田駅で下車し、徒歩5分ほどで到着します。
池田市は淀川北岸のいわゆる北摂地域に位置し、穏やかで落ち着いた閑静な街でした。
呉服神社でお参りさせて頂いた後、もう一つ訪れたい場所へ足を向けました。
やはり、池田市と言えば、阪急電鉄創始者でいらっしゃる小林一三さんの旧邸があった場所である小林一三記念館を訪れてきました。
館内では、阪急阪神東宝グループの事業内容の案内や戦前の宝塚歌劇団の運動会フィルムや、鉄道旅行喚起の宣伝パネルなどが展示上映されていて阪急マニアならずとも、見応え抜群の記念館でした。
阪急グループは現在では、鉄道事業を主にした不動産、ホテルに加え衣料、食品、演劇、映画に渡って事業展開がなされています。
三井、三菱、住友などの財閥系では金融、保険、不動産などが事業の核となっていますが、阪急では、駅周辺の沿線事業をベースとした事業展開を行っているのが特色です。
関西では、阪急といえばおしゃれでハイソのイメージが強く、阪急百貨店や阪急電車の車両、そして沿線の雰囲気から想起されるのではないかと推察されます。
大阪府の北摂地域は、北摂山系や千里丘陵など自然が豊かな場所として知られており、池田市の雰囲気もどこか穏やかな感じがしました。
池田駅周辺は、その北摂地域の雰囲気と阪急文化が融合した上品でゆったりした時間が流れている感じがしました。
小林一三記念館の近くには、阪急関連の書籍が集められている池田文庫や小林一三が集められた美術工芸品が所蔵されている逸翁美術舘もあり池田市はまさしく阪急文化の継承を担っている町でした。
小林一三翁がなぜ、池田市に宝塚線という路線を開発しようとしたのか。
確証は全くありませんが、何となく北摂の山並みを見ていると伝わってきた様な気がしました。
開発当時の梅田周辺や池田市の写真を見ていると、とても現在の発展した街並みを想像することができない場所でした。
町とは、生き物のように変化し、発展することも出来るし、衰退することも十分あり得る不思議な存在です。
町の行く末には、人の往来や活動が大きく関わっています。人口規模や財政だけで計り得ない町の魅力や存在感をいかに創り上げていくのかを池田市を訪れて学ぶことができました。
今回はもう一つ訪れたかった日清食品のカップヌードルミュージアムは休館日だったので、訪れることが出来ませんでした。
代わりに池田駅構内のロッテリアでチキンラーメンバーガーを食べて帰ってきました。
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